浅井隆の著書!パンデミック感染大爆発

浅井隆の著書!なぜ人は株で大損するのか

「株で大儲けしたい!」一度くらいはこんなアイデアを抱いたことのある人がほとんどではないでしょうか。株式トレードのことを宝くじを買うようなものだと言う人もいる一方で、儲かると断言する人もいます。また別の人は宝くじよりも儲かる確率は低いといいます。実際のところ株で大損している人が多いのも事実です。そこでこんな疑問が浮かび上がります。「なぜ人は株で大損するのか」という疑問です。まさにこのタイトルの書籍が出されています。著者は経済評論家で第二海援隊という会社の代表者でもある浅井隆氏です。

「なぜ人は株で大損するのか」の内容

世の中には様々な投資本が出されていますが、特に投資の本質に関して書いてある本には価値があると思います。「この株が今買いだ!」などということが書いてある本よりも、もっと恒久的な益をもたらしてくれる本を優先して読んだほうが自分のためになるというものです。

「なぜ人は株で大損するのか」の中で浅井隆氏が述べているのは相場は心理戦であり、人間は基本的に相場取引に向いていないという事実です。「そんな身も蓋もないことを!?」と思われる読者もいらっしゃるかもしれませんが、この本のなかでは「かつための18の法則」というものも取り上げられています。もちろんこの本を一読したからといてすぐに相場で勝てるようになるわけではありませんが、なぜいい大人が寄ってたかって真剣に努力してもほとんどの人が株で損をするのか、その基本的なメカニズムを理解することができます。

投資に関するエピソードがおもしろい

投資の世界に新しい人にとっては一部で登場する色々な投資のエピソードなどは楽しく読めるパートだと思います。そして相場の失敗の根本原因は人の「思い込み」だということが記されています。さらに「損切り」の重要性に関しても書かれています。すでに投資の本をたくさん読んでいる人にとってはちょっと簡単すぎる内容かもしれませんが、投資やトレード初心者にはとても明快でわかりやすい本だと思います。

一部の人たちは浅井隆氏の過去の投資実績の失敗した部分を持ち出してこの書籍の価値を低く見積もる人もいますが、事実世界の名だたる投資家たちでも大きな損をした経験は皆あるものです。さらに本書は「こうしたら絶対勝てる!」などというような内容ではなく、逆に「勝てないのはなぜか」にスポットライトを当てているものなので、目くじらを立てずに一読することをおすすめします。

「市場は常に間違っている」

偉大な投資家ジョージ・ソロスは「市場は常に間違っている」と述べました。しかし多くの一般投資家はこれと真逆の考え方をしています。自分の今回とったポジションは絶対に正解だ!と考えるのです。そのため期待に反した動きを始めてもその現実を受け入れられず、損切りをできずに大損へと進んでしまうのです。

金融市場のチャートというものは市場に参加する大衆の心理をグラフで表したものです。そこにはありとあらゆる人の複合の心理状態が反映されているのです。それでこれからチャートが右肩上がりになるのか、右肩下がりになるのか、横ばいになるのかを考える場合に、そのチャートの向こうにいる大衆の心理を読まなければならないというわけです。

稼ぐ手法はたくさんある

浅井隆氏は今回の著作の中で勝てる手法を紹介していっているわけではありません。具体的な取引の手法というのはそれこそ無数にあると言っても過言ではありません。儲かっているトレーダーを10人集めれば10とも違うトレード手法を持っているものです。したがって「こうすれば必ず儲かる」というような虎の巻を持っているわけではなく、思い込みをなくし、しっかりとリスクマネージメントをしながら大衆心理を読み解いていかなければ相場で儲けることはできないのです。

「勝てるトレード手法を教えてほしい!」と考えている人は今回紹介している浅井隆氏の「なぜ人は株で大損するのか」を読んでもあまり意味はないかもしれません。しかし少し落ち着いて金融相場というものの性質に目を向けてみたいという方には一度読んでみていただきたい本となっています。

あらゆる金融相場に共通するもの

この浅井隆氏の本では「株で大損」というキーワードが用いられていますが、株以外の為替や先物などの金融相場でも基本的に同じことが言えます。ちなみに金融相場では80%の人は負ける、損をすると言われています。そして15%の人はトントンかちょっとの利益、残った5%の人が大儲けしているといった構図です。ですから100人の大人が儲けるために必死で相場の勉強をしても、満足がいくほど儲けられるのはそのうち5人だけということになります。しかし誰もがその5人のうちの1人になるチャンスがあるのです。そのチャンスをものにするためには「市場が常に間違っている」ということ、そして「なぜ人は株で大損するのか」を理解しておく必要があるのです。